保険

家族が自転車事故を起こした時に保険を使った話 [個人賠償責任保険](その1)

この間、家族が自転車事故を起こしてしまいました。

幸い個人賠償責任保険に入っていたので解決できそうですが、改めて保険について考えるきっかけとなったという話です。

特に子育て世代は電動ママチャリを使っているかたも多いですよね。

我が家もフル活用ですが、自分の電動自転車に子供を乗せて事故に合ってしまうケース。

もう少し子供が大きくなると子供が自転車で人を傷つけてしまう場合もありえます。

自転車VS自転車、自転車VS歩行者、自転車VSモノ。

とても便利な自転車ですが、一旦事故を起こしてしまうと相手とのやりとりも発生し、治療費の話にもなります。そういったことが自分にも起きるということを感じましたのでシェアします。

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自転車保険は必須か?

「義務化された」という話をよく聞きますよね。

お住まいの地域で調べた方が良いですが、2020年10月時点で関東では「東京、埼玉、神奈川」が義務化されており、「千葉」は努力義務です。関西は「大阪、京都、奈良、滋賀、兵庫」など義務化されています。

「義務化」と言われているものの、基本的に罰則規定はありません。

そして必ずしも「自転車保険」と名前がつく保険である必要はありません。

なので、「自転車保険への加入が義務化された」からといって、あわてて自転車保険に入る必要はないということです。

じゃあ何をすればよいか?ということですが、結論として「事故相手への損害賠償が補償される個人賠償責任保険に入ってください」ということです

傷をつけた相手や、モノが高額である場合、損害賠償請求をされた時に高額な賠償を支払う必要が出てくるので、そういったものをカバーする保険にはいっていればいいというのが結論です。

なので、火災保険や自動車保険、傷害保険などの特約や、クレジットカードの付帯保険で「個人賠償責任保険」があれば問題ないということになります。

例えば特約の場合「火災保険+200円」で個人賠償責任保険がつけられるといったものがあります。自動車保険も同様です。

そして適用範囲が加入者だけなのか、家族も含まれるのかは必ず確認してください。もし自分だけだったら奥さんや子供が起こした事故まではカバーされません。

これを機に自分が契約している保険やクレジットカードの付帯保険がどういたものがカバーされているか確認してみることをお薦めします。

最初のチェックポイントは以下です。

チェックポイント(1)現状確認
  • 自転車保険は入らなくてもいい
  • 相手への損害をカバーする個人賠償責任保険に入ろう
  • 既に入っている保険やクレジットの付帯保険でカバーできている調べてみる。
  • 自分だけでなく家族もカバーされているか確認する
  • どうやら入っていなさそうな場合は個人賠償責任保険に入ろう

個人賠償責任保険とは?

個人賠償責任保険というのは長い名前ですが、要するに日常生活で他人に対してケガを負わせたり、他人の物を壊してしまった場合、その損害を補償するための保険ということがいえます。

この保険に入っておけば、「自転車による事故」もカバーされるわけです。なので、独立して自転車保険に入らなくても個人賠償責任保険にはいっておけば自転車保険もカバーできることになります。

・お店のモノを壊してしまった

・モノを落としたり相手にぶつけてしまって怪我を負わせた。

・自分の犬が人にかみついて怪我をさせてしまった。

・マンションの水漏れで下の階の人に損害が生じた。

・公園でボール遊びやボードで遊んでいたら人にあたってけがをさせた

・自転車で相手を傷つけてしまった。

上記のようなケースをカバーできるので明らかに自転車保険よりもカバー範囲が広いのが特徴です。

1点注意点があるとすれば、自転車による自分の怪我や自分のものが壊れた点はカバーしません。

そういった自分に対する補償もカバーしたければ自転車保険に入ることを考えても良いかもしれませんが、万が一相手に請求でいない場合で自分が払う場合は、医療保険や入院保険など別の保険でカバーできているのであれば自転車保険にはいる必要はありません。

チェックポイント(2)
  • 個人賠償責任保険は相手に与えたダメージを請求されたときに対応するための保険。
  • 自分だけでなく、夫や奥さん、子供など家族もカバーされるものに入ろう。
  • 月額の費用は安いものが多いが、それでもなるべく安いものに入ろう。
  • 交渉代行サービスがついているものもあるので調べてみよう。

保証額は1-3億円のものが多いです。

自転車の自己の場合、相手が後遺症を持ってしまったり、最悪死亡してしまった場合は1億円請求される事例もあります。

過去の判例から1億円くらいをカバーできていればよいと私は思っていますが、心配な方はより高額までカバーできる保険に入ってもいいかもしれません。

ちなみ私はSNSのLINEが運営している「LINE保険」の「かぞく全員安心保険」に入っています。これ以外ですと楽天銀行「個人賠償責任プラン」などもお勧めです。

LINE保険は月140円で家族全員カバーできているのですが、今年から200円に値上げがされています。いずれにせよとても安い掛け金で不安を解消できます。

実は上の子供が自転車に乗るようになったので1年前に入ったのですが、まさか1年後に実際に使うことになるとは思わず、本当にタッチの差で入っていてよかったと思っています。

もし保険に入っていなかったら

もし事後を起こして相手と話し合いになった場合、保険にそこから入って適用させることは不可能です。事前に入っておく必要があります。

もし保険に入っていなかったら、

・交渉を自分で行う。

・賠償請求が来たら自分で払う必要がある。

ということになります。

これをみてかなりストレスが多い作業になるので保険に入るべきと思う人もいると思いますが、「相手との話し合いは保険に入っていても発生します」

私のケースを以下に書きますが、相手と何らかの事故になったわけなので、保険に入っていたとしても一定の話し合いは発生する点を免れることはできません。

示談交渉を自分で行うことも可能

また、交渉も自分で行うことも可能です。

お互い交渉をする場合は「示談交渉」を自分でおこなえばいいだけの話です。

相手と話し合って、「お互いの損害を確認して、示談金を払うことで合意」すればいいだけの話です。

証拠として「示談証明書」を作ってお互いに内容を確認して「これで示談になるので今後一切請求しない」ということを合意すればあえて保険に入る必要はありません。

試しに「示談 ひな形」とGoogle検索してみてください。ひな形が出てきますので見ていただくと、とてもシンプルな構成となっていますし、特に難しい内容はありません。

チェックポイント(3)
  • 保険に入ってい用が入っていなくても相手とのやりとりは不可避。
  • 自分で示談交渉することもできる。相手と話し合って合意して、その合意内容を議事録のような形で残しておけばよい。
  • ただし大規模な事故や、相手に損害が大きい場合は金額を払えるかという問題は残る。

例えば相手に障害が出てしまうほどの事故というのはレアケースです。せいぜい骨折や捻挫の場合、治療費はそこまでかかりません。

モノについてもそうです。何千万もするものを壊すケースというのは相当レアです。そういったレアケースまで考えて保険料を払うかどうか?ということになります。

何が起きるかわからないから月額で個人賠償責任保険に入っておくか、入らずに「万が一起きても支払えるから大丈夫」とするかは人それぞれ考え方があると思うので正解はありません。

私の場合は「相手の損害は図れないということ、月額でも安いので入っておいて損はないということ」、この2点で保険に入りました。

「支払う・支払わない」の話は損失が確定してから

事故を起こした場合、相手が元気な場合は怒っています。キレている場合も多いかもしれません。

元気がない場合はお金の心配は後回しです。とにかく相手の体の安全だけを考えて救急車を呼ぶなりしてまずは安全確保してください。

自分が事故を起こされたらどうでしょうか。自分が高齢だったり、子供が一緒でケガさせられたらどうでしょうか?

普通は怒ると思いますので「そこまで怒る必要はない、むかつく」といった感情はいったんしまった方が良いと思います。

もし自分に全く悪い点がなくて、相手が悪いというケースであれば相手に主張してできる限り冷静に言い争う必要があります。とにかく感情的になるといいことはありません。

もし、自分に悪い点があると少しでも思った場合は、相手の安全確保と、謝罪する姿勢を見せることが解決への第一ステップになります。

ここで謝ったからといってお金を全額払う必要はありません。お金は別です。相手は怒っていますから「誠意を見せろ」とか「賠償しろ」「慰謝料を払え」といってくることもあるかもしれません。

その点は冷静になって「事故については大変申し訳ございません。謝ります。賠償については話しましょう」というスタンスでいた方が良いと思います。

どうしてかというと「支払うには損失が確定」する必要があるということです。

お金の話をするのは相手が完治するか、後遺症が残って固定されてしまったかのどちらかということでです。

損失が確定しないと保険はおりません。

そうしないと「相手が1回病院にいった治療費を払えと言われたので払った。数か月後にまた病院にいったということでお金を払った」ということを永遠と繰り返されてしまう可能性があります。

このようなケースを防ぐためにも、完治するか、損失が固定化する必要があるので「お金の話は被害額が確定してから」「被害者から正式に請求されてから」という2点を覚えておきましょう。

事故を起こしてしまうと、その場ですぐ払って終わらせたいと思ってしまいますが、その場で終わらない可能性も考えるべきです。

完全に自分が悪い場合でも「全額払います」「治療費出します」と安易にいっては絶対いけません。

相手が良い人である保証はありますでしょうか?損害額はあなたが出せる額になると言い切れるでしょうか?

繰り返しになりますが相手に強気に出る必要はありません。自分が悪い場合はしっかり悪いということを認めましょう。ちゃんと謝罪しましょう。

お金は別に考えるということです。

パート2に続く・・・

長くなってきましたので、実際にどういった自転車事故をおこしてLINE保険を使うことになったかという話は次の記事に書きたいと思います。

今回のまとめとしては以下の4点です。

・個人賠償責任保険には入っておいた方が安心

・自分が悪いときはしっかり謝る。相手の安全第一に考える。

・お金の話になったら安易に合意しない。

・実際の額が確定してから支払う、支払わないという話をする。

それでは次回に続きます。