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度を超えない対応を心掛けたいコロナウィルス

会社でも新型コロナウィルスで話題が最近持ちきりです。

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■ 話題の中心はコロナウィルス

近くのドラッグストラでマスクが買えないとか、メルカリでとんでもない値段でマスクが売られているという話だったり電車でせき込んでいる人が嫌だとか、中国人旅行客が街にあふれているので休日を控えているとか、インバウンド系の会社やマスク関連の会社の株価の話だとかそういった自分に関わるような話がやはり話題になりやすいです。

他にも日本に隔離されている人がどこのホテルに泊まっているとか発症した人がどういったところにいるのかとか、クルーズ船等に関するニュースについても話題にでます。

一方でわたしの会社はメーカーで中国拠点があったり中国に輸出している製品も取り扱っていることから、出張に関してどういったルールを会社で作るのかとか、中国拠点に駐在している人をどうするかとか、中国で開催する予定の会議などを延期するかとか、経済的な影響が当社グループにどんな影響があるのかとかそういったことを仕事では話したりします。

家庭でも同じ幼稚園の中国人の子が春節で中国に帰っていて、最近登園をはじめていて同じクラスにいるとかそういった不安に関する話についても話題が出たりします。

■ 度を超えると差別的な雰囲気が出てくる

目に見えないウィルスで治療薬もないわけですから過剰な反応をしてしまうのは仕方のないことだと思います。わたしもできる限りのこととして手洗いやうがい、外出時はマスクなどをして対応していますが全てを防ぐことはできないのである程度の対策したしていません。誰がその病気にかかっているか分からないわけですから人との接触はなるべくしたくないと思うのが普通かと思います。

一方で一部でちょっと過剰ではないかと思うような対策も見られるようになりました。ビジネスへの影響が大きいですし、安心して消費をしてもらうためにもある程度は仕方の無い面がありますがいろいろと物議を醸しだしているのも事実です。

例えばこんな例が散見されます。

  • 海道札幌市の人気ラーメン店や神奈川県箱根町の駄菓子店などで中国人の入店禁止を告知する貼り紙を掲示するような動きが一部であった。
  • 2週間以内に湖北省に滞在歴のある外国人や、湖北省で発行されたパスポートを持つ外国人の入国を拒否する措置があった。
  • ベトナムやタイ、カナダやフランスでも中国系住民に対する差別や偏見が助長されているようで、中国からの客へのサービスを提供しないという張り紙したホテルやレストランも出現。フランスでは中国人が街中やSNSで誹謗中傷された。
  • 日本では#中国人は日本に来るな(#ChineseDontComeToJapan)というハッシュタグがツイッターのトレンドに入ってヘイトスピーチが問題となった。
  • アメリカのワシントン州にあるコストコで8歳の子供が女性従業員に「あっちに行け」と罵倒される(実際はハーフで現地滞在の韓国系アメリカ人)。
  • フランスでは新聞「クーリエ・ピカール」が、「イエロー・アラート」という見出しをつけて黄色人種に気をつけろというアジア人全体に気を付けるべきというような記事を書いた。
  • イタリアでは、音大が「東洋人の学生のレッスンを中止する」と発表。タクシー運転手も中国人の乗車は拒否するような動きも出ている。
  • デンマークの雑誌では中国旗にウィルスのマークをかたどった風刺画が出てきたり、ドイツの著名な経済誌でも「Made In China」というようなタイトルを全面に出した雑誌も発行されている。

「中国人=新型コロナウイルスの感染者」という国籍・民族と感染症が結び付いたイメージが独り歩きしてしまっている事態もみられる。

欧米でのアジア人の差別は海外で育ったわたしとしては差別を受けたこともたくさんあるので今にはじまったことではないと分かっていますが、こういったちょっと行きすぎではないかというような対応が出てくると世界的な混乱がなかなか収束しない気がして心配しています。

■ 冷静に対応したい

わたしには中国人の同僚が2人ほどいますが、一人が風邪を引いたということで少しだけ咳込んだだけで同じ部署の人が異常に気にして過剰に大丈夫かどうか、早く帰った方がいいのではないかというような人がいました。その中国人はとくに中国に最近いったこともなく、日本に永住権を持って住んでいる人なので日本人と変わらない生活を日本で送っているわけですが、それを聞いていてちょっと微妙な気持ちになったのも事実です。

わたしも自分の隣に保菌者がいると思ったらもちろん嫌ですし、自分が死ぬかもしれないと思うと、過剰に対応して損はないという判断もあっても良いということになります。一方で、排斥やヘイトスピーチに近いようなことにまでつながってしまうとそれはそれでウィルスへの対応とは違ったところで、その国の文化や人種に対する隠していた思いや普段は言えないダークな面が顔を出し始めます。

正しい情報というのは本当に得ることが難しい時代です。SNSの力で情報が本当かどうか分からないまま情報がどんどん拡散してしまいますし、対応策についても有料な情報しかなかったりします。正しい情報がSNSの素晴らしい拡散力で一気に広がってほしいと思っています。

とにかく過剰な反応にならないように自分では気を付けながらできる範囲での対応をとって早く治療薬が開発され自体が落ち着くことを祈るしかないのかもしれません。大変な思いをされている方が世界中にいると思いますが何とか回復することを願っています。

Keiky.

[参考]