禅語に触れる

思い立ったら今やるしかない 【歳月不待人】

やろうと思っていることって一つか、二つくらいあるものです。いつかやりたいと思っている事や、今すぐやりたんだけどなんだかかんだでできないこと。そんなことが誰しもあると思います。

わたしは仕事関係はいつもTO DOリストにして管理していますが、これはどちらかというとやりたいことというよりも、やらないといけないことだったりするで「やりたいこと」とは少しずれています。

家でも同じです。例えば、洗濯しなきゃ、料理しなきゃ、子供を風呂に入れなきゃ、寝かせつけなきゃ、買い物行かなきゃ、習い事連れて行かなきゃ、ご飯作らなきゃ。

このように仕事や家庭でも常に私たちは「やらなきゃいけないこと」に埋め尽くさせてしまって、やりたいことをなかなかやることができません。

そんな時に思い出したい禅の言葉があります。

歳月不待人(さいげつひとをたまず)

思い立ったが吉日という言葉があるのと同じく、歳月というのは我々を待ってくれることはないという意味です。

時間の流れは誰にもコントロールできないので私たちを待ってくれないでドンドン時間が進んでいくということは頭では分かっているものです。

とはいってもやりたいことをやる時間っていうのはなかなかありません。どちらかというとやらなきゃいけないことばかりで、とてもじゃないけどやりたいことを集中してやれる環境が無いのが大半です。

仕事をしないといけないし子供はかわいいけど思い通りにはいかないし、寝ないといけないし食べないといけないし、風呂に入らないといけないし。本当に一つ一つ上げていくときりがないくらいやることがたくさんあります。

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そんなときにやりたいことをやるためのちょっとした考え方のヒントがあります。と言ってもまったく特別なことはなくて、誰もが知っているけどできないことです。

ついつい忘れて時間がないことに嫌な気持ちになってしまったり、たくさんやることを詰め込みすぎて全然楽しくなくなったり疲れてしまったり。そんなときにもう一度自分の時間の使い方を振り返るときに思い返したい点を3つ書かせていただきます。

Contents

ヒント(1) やらなきゃいけないことが本当にやらなきゃいけないのか考え直す

仕事でも家事でもいいですが、「ほんっっとうに今やらなきゃいけないことはやらないといけないのか?」ということを振り返ってみることが大切です。案外自分で”勝手に”やらないといけないと思っているものも多いことがあります。

掃除しなきゃ選択しなきゃも回数を減らせるかもしれません。子供に手伝ってもらえるかもしれませんし家族がやってくれるかもしれません。買い物しなきゃというのもネットで代替できたりまとめ買いした買い物の回数を減らせるかもしれません。料理しなきゃもタッパーに保存食を用意しておいて一回当たりの負荷を減らすことができるかもしれません。他にも嫌なことは家族に依頼するとか、その作業自体がいらないものだったりすることも多いものです。一度立ち止まってみて深呼吸をすると良いかもしれません。

仕事の場合でも同じです。その仕事はあなたが本当にやらないといけないのか、先輩や後輩や上司にやってもらってもいいものがあるかもしれませんし、その仕事自体、あまり会社にとっては大切ではないと思えるようなものは上司に提案してみて作業自体を辞める提案をするのも一つ手です。電話しなきゃいけないと思って気が乗らないのであればメールで済むかもしれませんし誰かに頼んでもいいかもしれません。会議だって本当にすべて今出ているものが必要か考えたり、今作っているパワーポイントをどれだけ本格的に仕上げる必要があるのか、口頭やワードではだめかなどを考えてとにかくやらなきゃいけないことを削ることができる可能性が色々なところに散らばっている可能性があります。

ヒント(2) それでもやらなきゃいけないことをやりたいことに変換してしまう。

ヒント(1)のようにまずやらなきゃいけないと思っているものをまず削ります。そのうえでそれでもやらないといけないことというのがあると思います。それに対してどう取り組むかで時間が有効に使えるかどうかというのが全く変わってきます。

もともとの目的はなんだったでしょうか。やりたいことをやる時間を作るということだったと思いますが、究極的には今「やりたいと思っていないこと」をそのまま「やりたいこと」に変換してしまうと同じ時間の使い方をしていたとしても今までややらなきゃ!と思っていたことに対してやりたい!と思えるようになります。

ちょっと強引なやり方に思えるかもしれませんが、動機付けというとても大切な考え方の一つです。今やっていることをいやいややるのと、何らかの意味合いを見出して自分にやる動機を植え付けるという作業をやることで、アウトプットの内容が全く変わってくるという方法です。

上司から言われたパワーポイントの資料作りがやらなきゃいけないこととして嫌に思っている場合。それをやることで得られるメリットについて考えてみて、パワーポイントのデザインについて学びながらやろうと考え方を変えてみるのも一つですし、パワーポイントを作りながら色々な人に話を聞きに行って人脈を作ろうというきっかけに使ってもいいですし、ついでにそのパワーポイントでまとめようとしている仕事の内容について学んでみるといったように、やらなきゃいけないことに対して、自分なりの興味をもったり動機付けをすることで、時間を奪われている感を薄めると集中力も上がりますし、お金もかからない発想の転換なのでおススメです。

ヒント(3) 新しくやりたいと思っていることを本当にやりたいか導入する前に質を問う

これまでやらなきゃと思っていることを減らすということ、やらなやきゃいけないことをやりたいことに変えることという2つのヒントについて書かせていただきました。

最後の一つが「やりたい」と思っていること自体を減らすということをあげたいと思います。

やりたいことをやるために時間を作っていたはずですが、そもそも「やりたい」と思っていることを減らすと時間に余裕が生まれるという逆転の発想です。

ドラマみたい、昼寝したい、スマホいじりたい、ゲームしたい、友達と遊びたい、一人になりたい、コーヒー飲みたい、デートしたい。勉強したい。

たくさんやりたいことがあるから、それをできないことにストレスを感じているということは、逆にやりたいことを減らしていけばストレスは減るということです。

今本当にそれをやりたいのか。やって何か得られるものはあるのかということを考えてみると、案外あまりやりたいと思っていなかったり、一時的な欲求だったりして「別になくてもいいかな」と思えるようなことというのはあるものです。自分の人生にとって大したことではないと思えるようなやりたいことというのをやめて、本当にこころからやりたいと思えるものに時間を使いたいものです。

わたしが言うまでもありませんが、人生はかぎりがあり今は戻ってこないものです。今は2度とおとずれません。それでもわたしは時間の大半を無駄遣いしてしまい、今まで書いてきたヒントの3つについて忘れてしまって、雑念まみれになってしまいます。

そういうときには深呼吸して思い返してみるようにしています。

今の子供たちは今という一瞬しかいない。今の子供の子育ては今しかないのです。自分に余裕がなくなって子供当たっている自分が嫌いになるような時間を使っている暇はありいません。過ぎ去った時間を悔やむよりいまを大切にしていきたいと本当に思います。

仕事では焦ります。思ったようなような仕事を毎日できていません。時間を浪費して精神をすり減らして何のために仕事をしているのかわかりません。自分がやりたいこともわからないし、周りに合わせるのも疲れました。

そんなときには時間は足りないと焦ります。それでも落ち着いて考えて、自分の人生にとって何が大切かを胸に手を当てて考えるようにします。

そうすると心がすっと楽になりますし、「~しなきゃ」と心がざわざわして落ち着きがなくなるようなことは減っていきます。

本当に大切なことに集中するために大して大切ではないことを忘れていく。そんな気持ちが大切だったりします。

Keiky.