なかなか仕事で決断ができないときというのはあるものです。
特にほとんどの日本企業では減点主義が強い傾向がいまでもあり、とにかくチャレンジチャンレジと会社が言う割には本当にチャレンジしたから会社で失敗した人間として烙印を押されてしまったり、本流から外されてしまうので誰もそういったことをやろうと思いません。
人間もバカではありませんのでそういった環境でどう生き残るかという瀬依存能力に長けていて、言うことを聞いてやる、自分で何も考えないというのが選択肢として良い選択肢になってきます。そうすると、ぶら下がり社員が大半の会社になってしまって自分がリスクを取ってチャレンジしてもいいことは一つもないという状況に陥ってしまいます。
そうこうしているうちに船全体が沈没していく中で、なかなか変われずに経営が傾いてしまったりする例が後を絶ちません。本来であればそういった環境であればそもそもチャレンジする人が少ないので「やったもん勝ち」とおもうべきですが、外部の環境も手伝ってそういう思考にはなかなかなれないものです。
そんなとき、フランスの作家のロマン・ロランの言葉を思い出すようにしています。
「けっして誤ることがないのは何事もなさない者だけである」
なんのミスもしない人は何もしていない人。
ストレートな言葉で人を励ましてくれるこういった一言をズバッといえる昔の作家はすごいなぁと思う。こういった言葉があるからいったんへこんだとしてもまたゆっくり回復して水面にゆらゆらと浮いてこれる。少しでもチャレンジしようと思えるようになります。
この言葉を言ったのはロマン・ロラン(Romain Rolland/1866-1944)というフランスの作家。ロマン・ロランは戦争反対を世界に叫び続けた理想主義的ヒューマニズム・平和主義・反ファシズムの作家として知られる人物です。
そういえばラグビー日本代表の監督を以前勤めていたエディー・ジョーンズさんの「ハードワーク」という本にも日本人はミスをしないことを第一に考えすぎだという一節がありました。
日本人の努力家で粘り強いという強みを活かしながら、一方でミスをしないように委縮しているプレイヤーからどうチャレンジ精神を引き出して大胆なプレーに結びつけるか色々と考えたようです。例えば普段と違うアメフトのボールを使ってたくさんミスをするようにさせて「ミスをしてもいい」ということを覚えさせていったというようなエピソードもありました。
日本では他人と違ってはいけない、ノーミスでやらないといけない。そういった教育が今でも根幹にあって、その中で育ったわたしも大きく影響を受けていると感じます。会社でもミスをすることを極度に恐れてしまう場合というのはあるものです。
何もせずただ時間を過ごしていく。それはある意味理想的かもしれませんが、せっかく同じ時間を過ごすわけですからなるべく濃い時間を過ごしたいと考えるとやはりチャレンジすべきではないかと思ったりするわけです。
自分にできることをとにかくやること。そして考えているだけでなく具体的な行動にしていくこと。ミスをしてもいいから動いてい見る。
これからも自分の心を点検して生きていこうと思っています。
Keiky.